離婚したい私と、絶対に逃がさない冷徹社長

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第116章 手放す

西園寺百合子はようやく目を開けて彼を見つめた。

「これはお父さんが初めて私に贈ってくれたプレゼントなのよ。どんなに新しいものとだって交換しないわ」

西園寺蓮は頷き、母に茶を注いだ。

西園寺百合子は彼を見て、自ら切り出した。

「あの前納和紗というお嬢さんは、お気に召さなかったの?」

西園寺蓮は母を一瞥し、短く答えた。

「好きじゃない」

西園寺百合子は頷くと、言い聞かせるように語りかけた。

「あなたももう三十過ぎなんだから、そろそろ次の相手を考えなさい。私に心配かけないでちょうだい」

その言葉に、西園寺蓮の手の動きがわずかに止まる。

「彼女とは、まだ連絡を?」

「いいえ」

...

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