姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第28章 母親のことは彼女も望んでいなかった

「黙れ!」

西園寺希美は弾かれたように立ち上がった。頭に血が上り、視界が明滅して目の前が暗くなる。

彼女は複合機へ突進して電源を落とそうとしたが、指先の震えが止まらない。何度もボタンを押し損ね、あまつさえ傍らの屑籠を蹴倒してしまった。床に散乱した紙屑が、あの毒々しい写真たちと混じり合う。

「希美さん……」

インターンが怯えきった様子で駆け寄り、スマートフォンを差し出した。画面には社内チャットが表示され、例の写真が拡散されている。そこには見るに堪えない下劣なコメントが連なっていた。

最も目立つのは、十分前に西園寺玲奈が投稿したメッセージだった。そこには白々しいほどの気遣いが滲んでいる...

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