絶色の香り

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第381話

「私の情け容赦ない拒絶に対して、白爺さんは怒るどころか、むしろ態度を一変させて言った。「相談したいだけなんだ。取引条件というわけじゃない。まずは話を聞いてくれないか?」

「聞いた後で、何か意味があるんですか?」

「もちろんあるさ。必ず得るものがあると保証しよう。お前は並の人間じゃない、私もそうだ。今さら私がお前を騙せるわけもないだろう?」

口には出さなかったが、この老いぼれを褒めてやりたい気分だった。以前はただの悪党だったのに、今は上手に取り入るようになったものだ。まあ、それも悪くない。賢者は時勢を見極める。彼は弓の力が尽きかけている。生きているだけでも上出来なのに、今更強がってもさした...

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