絶色の香り

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第359話

「ったく、もう戻ってきたのか?風呂入って、キレイな服に着替えてこいって言ったろ?そのままじゃ田舎娘みたいで、お客さんに指名されるわけねーだろ」

その時、太った小男が酒場のカウンターから大股で歩いてきた。

彼が現れると、リンリンは思わず後ずさり、体を震わせた。それでも彼女は兄の前に立ちはだかっていた。

小太りの男は近づくと、こちらをちらりと見て、舌打ちしながら笑った。「何かと思えば、人を連れてきたのか。どうした?俺の『夜藍星』を血の海にするつもりか?」

男の不穏な様子を見て、私はリンリンを引き寄せ、尋ねた。「あんたが店主か?」

「そうだが、何か?」

小太りの男は険しい表情で、まるで私...

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