絶色の香り

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第447話

私はもう十分落ち着いていると思っていたのに、張暁晴は私以上に冷静だった。だが、彼女のその冷静さが理解できないし、何より悲しかった。かつて心を尽くして愛した恋人。恋愛がこんな状態になってしまったのに、彼女は説明すらせず、むしろ自分のしたことは極めて普通のことで、何も間違っていないと思っているようだった。

「つまり、本当に何も言うことはないってことね?」

私はその場で一分間彼女の反応を待ったが、何の応答もなかった。結局、私は立ち去ることにした。彼女に言うことがないなら、私にも言えることはない。

ドアを開けると、昊霖がドアの前に立っていた。彼の表情から察するに、私と張暁晴の会話を聞いていたよう...

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