絶色の香り

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第13話

光頭兄が黄昏の中に立っていた。口にはタバコを咥え、冷たい表情の中にかすかな笑みを浮かべている。私を見つけると、光頭兄は手を軽く振った。私はこういう社会人風の人間が少し怖かったが、それでも恐る恐る彼の方へ歩み寄った。

「お前が楊晨宇だろう。見たことあるぞ」光頭兄はそう言いながら、ポケットからタバコを取り出し、私に一本差し出した。「間違ってなければ、お前は張暁晴と同じ学校だよな?」

私は機械的にうなずいた。光頭兄は私の肩を軽くたたき、言った。「怖がるなよ。お前に難癖つけに来たんじゃない。ちょっと頼みがあるんだ」

そう言いながら、ポケットから分厚い封筒を取り出した。「このカネを預かってくれ。ど...

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