絶色の香り

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第113話

私は夏雨涵に盗撮魔を捕まえると約束した以上、必ずその約束を果たさなければならない。保健室のベッドに横たわりながら、もしあの盗撮魔が私の疑っている人物だとしたら、どう対処すべきか考えていた。彼は学校ではそれなりの立場にある人物だから、簡単には対処できないだろう。

夜も更けた頃、夏雨涵は時間が来たと判断し、わざと保健室に洗面器を置いて、服を脱ぐ素振りを見せ、盗撮魔を誘い出そうとした。

私は奥の部屋に隠れて、外の様子をこっそり観察していた。最初、夏雨涵が上着を脱いでも外に動きはなく、彼女は少し焦り始めた。私はアドバイスして「本当に脱いじゃえば?どうせ前にあの盗撮魔に見られてるんだし」と言った。

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