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第129章 祖父の承諾

書斎には橘芹奈と祖父の二人だけが残された。聞こえるのは老人の荒い呼吸音だけで、それ以外に物音一つしない。

「芹奈、座りなさい」

黒田の祖父は再び溜息をつき、呼吸を整えてから、改めて橘芹奈を自分の正面に座らせた。

「初めて会った時から、お前が聡明で気の利く娘だと分かっていたよ。黒田の家に嫁いでくれたことは、我が家にとっての福だった」

有名大学を卒業したエリートで、若くして専門分野で成果を上げ、大学院への推薦入学はおろか、教授から博士課程への進学さえ勧められていた才媛だ。

黒田の祖父はこれまで多くの優秀な人材を見てきたが、橘芹奈ほど得難い娘はそういないと感じていた。

「海人も陽菜も、...

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