姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第70章 西園寺絵里

西園寺絵里は高校を卒業して以来、ずっと海外で生活していたはずだ。それが突然の帰国とは奇妙極まりないし、あまつさえMRKの総合デザイン部に姿を現すなど、不可解なことこの上ない。

本家筋は言うに及ばず、西園寺希美と西園寺家の人間との関係は冷え切っている。

だからこそ、西園寺絵里が旧交を温めるために現れたなどとは、露ほども思っていなかった。

「どうしてここに?」

西園寺希美は周囲の人間が手にしている飲み物に視線を走らせた。有名ブランドのコーヒーだ。一杯一〇〇〇円は下らないだろう。

十中八九、西園寺絵里のおごりに違いない。

「パパがここで働けって言うから、今日は職場の見学に来たの」

西...

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