姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第32章 不似合い

西園寺希美は足早に地下駐車場へと向かった。神宮寺蓮の言葉通り、エレベーターホールのすぐ外で運転手が待機している。

彼女が歩み寄ると、車の傍らに控えていた運転手はすぐに愛想の良い笑みを向けた。

「西園寺希美様ですね? 神宮寺社長より、美容院までお送りするよう仰せつかっております」

これほど態度の良い運転手を見るのは珍しい。西園寺希美は口の端を引きつらせ、乾いた笑みを返した。

「ええ、お願い」

案内されるまま、彼女は白いセダンの後部座席に滑り込んだ。

車は滑るように地下駐車場を後にする。

西園寺希美は窓枠に頭を預け、流れる車窓の景色をぼんやりと眺めた。その胸中には、荒涼とした風が吹...

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