姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第181章 チャンス

西園寺希美は、神宮寺蓮の推奨するプロジェクトのことなど、これっぽっちも耳に入っていなかった。彼女の脳裏を占拠しているのは、ただ「北部」という二文字だけだった。

どうやら自分は、アマルフィアの北部にいるらしい。

やがて、蓮の口から漏れた「ブレラ美術学院」という単語が、彼女の意識を鋭く捉えた。

希美はベッドのヘッドボードに背を預け、耳元で響く蓮の叮嘱を聞き流しながら、胸の奥に微かな、しかし確かな歓喜が湧き上がるのを感じていた。

デザイナーとして、ましてや海外留学を何度も志した身として、西園寺希美がブレラ美術学院の名を知らぬはずがない。

ミラノのセンター街、ブレラ地区に位置する名門校だ。...

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