姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第122章 贈り物

西園寺希美は無意識のうちに、また上唇を小さく舐めた。

濡れた痕跡はすぐに消えたが、一瞬だけ覗いた桜色の舌先は、かえって視線を強烈に惹きつけることになった。

神宮寺蓮の視線は、本能と呼ぶべき速さでそこに吸着した。喉仏が、誰にも気づかれぬよう微かに上下する。

彼はすぐに目を逸らした。かつて女の手首を掴んでいた手は、いつの間にか固く握りしめられている。

表情は冷淡そのもので、目の前のグラスの縁に落とされた視線さえも疎遠な冷たさを帯びていた。先ほどの視線の交錯など、単なる偶然の事故でしかなかったかのように。

宴席の料理は、淮揚料理が中心だった。

西園寺希美はこのテーブルに着いていること自...

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