姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第219章 暴かれてはならない素性

西園寺希美の脳裏にその名が初めて刻まれたのは、数ヶ月前、あのオークション会場でのことだった。

たった一度きりならば、記憶の片隅にも残らなかっただろう。

だが、居川夫人があの懐中時計を手に、彼女を試すような真似をしたからこそ――希美はその名を耳にした瞬間、驚愕に見開いた目を向けることになったのだ。

希美の反応を見て、神宮寺蓮もまた、彼女がその名に覚えがあることを悟ったようだ。

予備知識があるのなら話は早い。男はカウンターの縁に寄りかかり、透き通るような冷徹な瞳で見据えて言った。

「彼は君の祖父だ。君の母、西園寺絵里子の父親にあたる」

彼がその名を口にした時から、何らかの関係があると...

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