43話

カイデン視点

彼女がここにいることは分かっている。大広間に入った時から知っていた。彼女の香りは微かだが、確かにそこにある、否定できない。唯一の問題は、ここは男子校のはずなのに、女性が生徒の一人としているのは詐欺と見なされるべきだということだ。

最初の面会の後、校長は学院内を案内すると申し出てきた。彼は私の好みには甘ったるすぎるが、私のご機嫌を取ろうとする彼の試みを遮ることはしない。彼が私に近づこうとすればするほど、ここの生徒たちについて一つ二つ教えてくれる可能性が高まる。

「この学院は何世代にもわたって私の先祖によって率いられてきました。家系の長子は皆、学業を終え、現校長によって役職にふ...