第二十六章

「イライアス視点」

イーサンの頭の中は俺たちとは全く別の宇宙で動いているんじゃないかと思い始めている。この20分間、彼は自分の寝室をぐるぐる歩き回りながら、まるで映画の脚本をプレゼンしているかのように独り言を言い続けている。

エベレットは机に座って、正気を保とうと必死に額を押さえている。彼の気持ちはよく分かる。これは良い方向には向かっていない。俺たちはアッシュを見つける計画を立てるはずなのに、イーサンの頭はフル回転しているものの、その考えはどれも「良いアイデア」のカテゴリーには入らない。

「よし」エベレットは冷静さを保とうと努めながら言う。「アッシュが隠れているとしたら、どこに行くか考え...