23話

目を覚ますと、最初に見えるのはカーテン越しに差し込む柔らかな光だった。部屋は居心地が良く、ほとんど安全だと感じさせるような温かさがある。一瞬、自分がどこにいるのか忘れてしまう。ここ数日の出来事が恐怖と疲労の霧の中でぼんやりと混ざり合っている。しかし、暗い壁、隅にある擦り切れた革の椅子、そして空気に漂うかすかなコロンの香りを感じ取ると、すべてが一気に思い出された。ここはライリーの部屋だ。

私はあまりに急に起き上がったせいで、体中に痛みが走り、まだ癒えていない打撲や切り傷を思い出させる。顔をしかめながら脇腹を押さえ、深呼吸して冷静さを保とうと努める。動くとサイズの大きすぎるシャツがずり落ちそうに...