姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第120章 背後からの卑劣な手

懐中時計の蓋が閉じられ、「パチリ」と乾いた音が響く。

居川夫人はそれをハンドバッグに滑り込ませると、ゆっくりと瞼を上げ、城戸和彦と視線を合わせた。

「城戸様、これほど重要な品を……わたくし、何を以て報いればよろしいのかしら」

彼女が受け取ったのを見て、城戸和彦の笑みが幾分か深くなった。

「居川の奥様、ご冗談を。受け取っていただけるだけで十分、それが私への何よりの報酬ですよ」

その答えは居川夫人の予想外だったらしい。視線が一瞬止まり、彼女は思案するように瞳の奥を揺らがせながら、薄く微笑んだ。

「そうかしら?」

城戸和彦は目的を達したため、二、三の社交辞令を交わしてその場を去ってい...

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