姉を選んで私を捨てた冷徹社長が、お見合いをした途端に「俺の女だ」と執着してくる件について

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第115章 入札のない懐中時計

向かいの個室も、こちらと同様に全面ガラス張りだった。

そのため、西園寺希美が視線を向けると、向こうの人物とも目が合った。

西園寺希美の姿を認めた瞬間、城戸和弘は反射的に目を逸らした。彼は三弟からある真実を聞かされていた――真実であってほしくない、残酷な真実を。

視線を巡らせると、個室の上座に座る神宮寺蓮の姿が目に入った。

だが、その隣に西園寺希美はいない。あそこに座っているのは悪名高い草柳真名で、西園寺希美は後ろに控えていた。

城戸和弘は眉をひそめた。理不尽だ。自分でも気づかぬうちに、西園寺希美のために義憤を覚えていた。

彼女はあれほど長く彼に尽くしてきたのだ。相応の立場を与えら...

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