209話

イーサン視点

俺はまだ耳から耳まで笑みを浮かべている。兄弟たちが何かをひそひそ話している。彼らがどう感じているかは分からないが、俺は心底ワクワクしている。できることがたくさんあるし、混乱を引き起こす可能性は無限だ。そして、それこそが俺が望んでいることだ。

兄たちは緊張している。彼らの目は常に周囲を警戒し、危険の兆候を探している。典型的だな。彼らはいつも真面目で、何か小さなことが間違うことを心配している。

でも俺？今はマジで上機嫌だ。あの走りはスリル満点だった。そして今、ようやく王の領地の数歩手前まで来た。アッシュを見つける希望も見えてきた。俺たちが潜入できることに疑いはない。いつもそうだ...