第98話

髪を動かすたびに、とても優雅にゆれるから、確かに「生意気」と言われる理由がわかるわ。私の顔にもよく似合っている。でも、自信がないの。十年以上も髪を切らずに伸ばし続けて、いつでも結べるようにしてきたから。これは恐ろしくて新しい感覚。鏡に映る女の子は、カレロタワーに勤める几帳面なPAとは全く違う。この短くて野性的な髪と、ひらひらとしたドレスを着た女の子は、ロマンチックで柔らかく、少しフリルティーに見える。誰にも見せる勇気がなかった私そのもの。好きかどうかもわからないし、ジェイクが何を言うか想像すると胃がキリキリする。緊張のピークだわ。

私たちが日差しの中に出ると、レイラは私の髪をいじり、指で髪を...