第789話

今日は気だるく、時計を見ては時間を気にしてしまう。クラブに降りて、いつも通りの営業の準備をする以外に特に予定があるわけでもないのに。なぜこんなにも落ち着かず、イライラしているのか、その理由は明らかな悲しみ以外にも分かっている。それはアレクシと呼ばれる存在だ。

このクラブは最近とても順調に運営されていて、私がほとんどの時間することといえば、観察と監督くらいだ。時々の書類仕事や配達の監督以外は、私の完璧に調整された機械のような組織が自動的に動いている。見事な組織化のおかげで、ほとんど自動運転状態で、私は実際に何かをするというより、ぶらぶらしているだけだ。

ミコが現れ、バーに座っている私を見つけ...