第20話

「何も見つからないよ」

彼女はページを行ったり来たりとめくっていた。

「君は自分が何を読んでいるのか分かってないだろう」

「違うわ。私は医療事務専門職の認定の一部として、このような書類を読めるよう求められていたの。だから医師のために注意すべき点をチェックできるのよ。確かに歯科医院で働いているけど、こういうことのために訓練を受けたわ」彼女は誇らしげに顎を上げながら結果を比較した。「派遣の仕事をしていた時、子供の検査結果がファックスで届いて、すぐに診察が必要だということがわかったの。医師の注意を引いたら、彼女は私がすぐに報告したことを称賛してくれたわ」

「利口な娘だ」

彼女は彼の見下したようなコメ...