離婚したい私と、絶対に逃がさない冷徹社長

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第112章 立ち去る

結城和也は、無言を貫く彼を見て小さく溜息をつき、背を向けて消毒器具を取り出した。

「中にガラス片が残ってる。取り除かなきゃいけないが、麻酔は打つか?」

加藤和成はその言葉を聞いて、思わず息を呑んだ。そして西園寺蓮の様子を盗み見る。幸いにも結城が自分から提案してくれた。そうでなければ、この手は使い物にならなくなっていただろう。

西園寺蓮は依然として沈黙を守っていた。結城和也は数秒間彼を見つめた後、処置を再開した。

処置の間中、西園寺蓮は一声も上げず、苦痛の表情一つ浮かべなかった。

まるで、痛覚そのものが欠落しているかのように。

「傷口が少し大きいな。二針ほど縫っておく。そうしないと...

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